第53代理事長
鈴木 郁
2024年度スローガン
仲間
~ともに歩み続けよう~
はじめに
私は1990年、奈良県大和高田市で生まれました。しかし、生まれこそ大和高田市であったものの中学時代からの生活圏が県外であったため、自分自身の地元に対する関心をもつこともなく学生時代を過ごし、それは社会人となって、地元に戻ってきてからも同様でした。ところが、葛城青年会議所との出会いが、私の地元や葛城地域への関心を引き起こすきっかけとなりました。忘れもしないある日、取引先の方が会社に訪れ、私をとあるセミナーに誘ってくださいました。それは地域で活躍する20代、30代の若手経営者向けの異業種セミナーでした。主催は葛城青年会議所という団体で、私の親族が所属している団体でした。当初は青年会議所について知識がなかった私ですが、新たな人間関係を築くために、勇気を持ってその門を叩いてみました。これが私と葛城青年会議所との出会いです。2019年に葛城青年会議所へ入会することが、私の人生において大きな転機となりました。入会後は、諸先輩の活動を通して、地域への熱い想いや、全ての物事に対して真剣に語り合う姿を目の当たりにし、深い感銘を受けました。そして私も、葛城青年会議所の様々な活動と役職を経験する中で、私の地域に対する熱意や物事に対する取り組み方が大きく変わりました。諸先輩や仲間とともに過ごしてきた時間は、私一人では一生かけても得ることができないであろう様々な経験を私にもたらしてくれ、そしてそれは私自身の成長に大きくつながりました。私にこのような貴重な経験を与えてくれた葛城青年会議所、そして諸先輩や仲間には心より感謝をしています。
一人での活動には限りがあります。青年会議所活動はそれぞれ違った個性をもつ仲間と一つの目標に向かって邁進するからこそ意味があり、そしてその過程を経てかけがえのない友として自身の一生の宝物となるからこそ楽しいのです。それは自身の成長を促し、仲間の成長にもなります。そして、それらの成長が積み重なってこそ大きな運動を生み出せると考えています。
私たちは、葛城青年会議所の会員として全員で行動し、様々な経験をすることで成長し続けます。その結果、自身の社業や葛城青年会議所の発展となり、ひいては葛城地域が魅力あるまちへと成長を遂げることにつながると信じています。葛城地域が素晴らしい地域になるよう全員で運動を展開してまいりましょう。
【地域共創】~共に拓き 共に創る 葛城の未来~のさらなる展開
葛城青年会議所は2021年に創立50周年を迎え、【地域共創】~共に拓き 共に創る 葛城の未来~という運動指針を掲げ、運動を展開してまいりました。この運動指針をもとに、地域社会の課題解決に向かうとき、地域のあらゆる機関が互いに手を取り合い、知恵を出し合いながら、2021年は葛城地域全体のパートナーシップを形成しました。そして、2022年、2023年はさらに密に連携しながら運動指針を推し進めてまいりました。しかしながら、地域社会の複雑化している課題を解決し、まちをより明るく豊かにするためには、私たち葛城青年会議所の活動に共感し協力を得ることができる、同じ志をもった企業や団体が多いものの、十分な連携が実現されているわけではありません。このような企業や団体と協力し、パートナーシップを締結することで地域社会から必要とされる存在となり、葛城地域を力強く牽引していけるよう、さらなる運動を展開していきましょう。そうすることで、会員の拡大にもつながると信じています。
会員拡大
今年度、葛城青年会議所は14名の会員で活動を開始します。葛城青年会議所として運動を発信してくためには、会員拡大が急務です。まずは会員全員が葛城青年会議所の一員として他人事ではなく自分事として自覚し、会員拡大の重要性を認識する必要があります。その結果、全員が同じ方向を向くことでより大きな動きとなり、さらなる会員拡大へつながると考えます。そして、地域の活動に積極的に参加し、行政や地域の方々、さらには他の団体との交流を深めることで、葛城青年会議所の存在と貢献を多くの方に知ってもらいたいと思います。この取り組みにより、地域との連携が強化され、より多くの方に葛城青年会議所が認知されることで会員拡大にもつながると考えます。青年会議所は多様な考え方や価値観を持つ新しい仲間との出会う場であり、その交流を通じて、既存の会員も新しい視点や刺激を受けることができます。会員拡大を効果的に進めるためには、葛城青年会議所の一員となって活動をしてみたい、葛城青年会議所で地域に影響を与える活動をしてみたいと思ってもらえる団体にならなければなりません。そのためには、葛城青年会議所の魅力と価値をより明確に伝えるブランディングと、広報活動を強化し連携していく必要があります。
葛城地域がより素晴らしい地域となり、葛城青年会議所が必要とされ続けるためにも、会員一人ひとりが会員拡大の意識を持ち、一丸となって会員の拡大を図り、今年度は一人が1名以上の会員拡大を目指します。
仲間と心を寄せ合い結束力をもった強固な組織
前段でも述べたように、青年会議所の活動は一人ではできません。会員同士でお互い協力しながら取り組み、 補いあい、ともに成長するからこそ意味があります。この関係を築くため、会員同士の交流が必要不可欠です。相手を理解し、熱く語り合うことで、信頼関係を強固にし、仲間と心を寄せ合った関係ができるのではないでしょうか。また、全員が同じ目的に向かって主体性を持って事業を作り上げるからこそ、⻘年会議所で活動する意味や良さを感じることが出来ます。そして、楽しみながら⻘年会議所運動を行うことが重要です。楽しんでいるからこそ能動的に考え、話し合い、様々な意見が飛び交います。自ら積極的に取り組むことは、飛躍的な成⻑のきっかけにつながります。その最初の一歩として、私たち自身が楽しみながら、仲間とともに取り組むことが必要です。
地域の未来を担う子どもたちへ相手を思いやる心を
近年、人種、趣味嗜好などの多様性を尊重する考え方が広がってきました。この多様性を尊重する今の時代こそ、相手を思いやり、相手を敬う礼節の心を学び、相手に心を寄せることが出来る人財を育てていく事業を展開する必要があると考えます。その一例として、わんぱく相撲があります。わんぱく相撲は、スポーツとしての相撲を通じ、礼を学び、努力することや思いやりの心をもった青少年の育成をする事業です。昨年、4年振りに開催した「わんぱく相撲葛城場所」では、多くの子どもたちが参加し、様々な感情に溢れていました。子どもたちは、挑戦する心、負ける悔しさ、勝敗に関わらず応援、そして相手を尊重し思いやる姿勢を見せてくれました。これらの姿勢は子どもたちだけでなく、大人にも多くを教えてくれるものとなりました。私自身もその影響を受けた一人です。わんぱく相撲を開催するまでは、私自身が相撲にあまり関心がなかったこともあり、地域の子どもたちにとっての相撲がどれだけ関心があるのかは未知数でした。しかし、いざ目の当たりにすると、子どもたちが相撲に必死に取り組む姿をみて、感動しました。
葛城地域の子どもたちに、心身ともに成長の機会を提供し、相手を思いやる心を育むこの事業は地域の未来を担う子どもたちの成長にとって非常に価値があると考えています。そのため、今年度もこの事業を継続して開催いたします。
結びに
葛城青年会議所での出会いは、私の人生において多くの経験をもたらしました。その中には楽しいものからつらいものまで様々な経験が含まれていますが、この経験があったからこそ、私は大きく成長することができました。以前の私は、頭で考えすぎて行動に移すことがなかなか出来ませんでした。しかし、葛城青年会議所に入会して、行動することの大切さを学びました。自分の弱みを気付かせてくれ、さらに自身を成長させてくれたのはともに活動してきた仲間たちでした。仲間の支えなくしては、今の私はなかったと考えます。これからも仲間とともに新たな経験を重ね、成長し続けたいと思います。そのためには、会員一人ひとり、様々な機会を得るために行動する必要があります。葛城青年会議所での経験は、個人の成長を通じて葛城地域の未来にも貢献するものと信じています。そうすることで、葛城青年会議所も、新たな仲間に入会を求める団体から入会を希望される団体へと成長することができます。想像してみて下さい。多くの新たな仲間を加えた葛城青年会議所を。私たちが行っている運動を大きく展開することが可能になります。わくわくしませんか。会員全員の心を一つにし、葛城青年会議所を新たなステージに押し上げましょう。そして、仲間とともにこれからも地域のために葛城青年会議所だからこそできることを模索しながら、葛城地域の明るい豊かな社会を創ってまいりましょう。
歩みを止めることなく。